Drive Map
- お店から徳山ダムまでは、心が空くようなワインディングが連なる。途中、道の駅の足湯、藤橋城で一息をとりながら、片道約30分の絶景ロードを、新調したばかりの足(サスペンション/ダンパー)の履き心地と共にレポートする。
今回履いたのはマルハのBCストリート。走り出してスグにその違いを感じられるセッティングは、まるで地面に吸い付くような走りっぷりで、タイヤに粘着材が付いたかのように、「ビタっ」と路面を捉える。 -
橋を渡ると、そこには絶景と、ドライブを心行くまで堪能できる空間が広がっていた。風も気持ちよく背中をそよいでいる。
- 徳山ダムまでには、トンネルを幾つも通る。それを潜るごとに、まるで現実社会のけん騒から離れ、時空を越えていくような不思議な感覚を覚える。
発売から20周年を迎えるロードスターに履かせた足(マルハBCストリート)は、近代的な思想を元に作りこまれている(2008年発売)。
まさに時代を越えた走りが、この足には存在する。 -
トンネル内では、心地よい排気音を響かせる。
- 道の駅でしばしの休息。
休憩中もマルハBCストリートダンパーの事が気になり、車外から車高を確かめたり、ボディを軽く押してみたりして落ち着かない。
ここまでの乗り心地の感想をまとめてみると、BCダンパーより柔らかいのは確かだが、「コーナーでしっかり粘る感覚」、「路上の凹凸を難なくいなす身のこなし」、今回助手席は不在だが、間違いなく「OK!」を出してくれるであろう優しい乗り心地も持ち合わせていることは短時間でも十分分かった。( ^ ^ ) -
道の駅『星のふる里さかうち』。夜はきっと星がきれいだろう。
- 道の駅の構内には無料で入れる「足湯」があった。車の足も気になったが、自分の足もスッキリリフレッシュ。足汗をしっかり洗い流したら、さっそくワインディングに繰り出す。休息をとったことで、一旦冷静な気分でマルハBCストリートに浸れるのも、ワインディングの中のオアシス「道の駅」だ。様々な旧車たちが、このオアシスに集まっている(駐車中だ)が、走り好きな車(スーパー7やアルファGT、フィアットアバルトなど)が多いことからも、ここでのワインディングが格別に楽しいものであることを物語っている。
-
湯温は温めなのでゆっくり足を浸けていられる。日ごろの疲れが一瞬で吹き飛ぶような気持ちのよい空間。
- 今回、減衰力は15段階中の「6」に設定した。車高もおすすめの高さで、このまま車検も通るそうだ。ノーマルのビル足からのインストールだが、明らかに段差を越える時の「ガツンっ」という角が取れ、マイルドな仕上がり。それでいてコーナーを攻めてもグラグラしないフラットライドを実現してくれる。マルハBCダンパーを試したことはあるが、このマルハBCストリートは、そのBCの良さを残しつつ乗り心地を向上させた、言わば"ストリートの王様"的存在といえる。
-
ロードスターの足の味を決めるリヤスプリングは、マルハが設計から手がけた完全オリジナル品。
- 徳山ダムを目前にして、右手に藤橋城が見えてくる。ここにも売店があり、ちょっとした憩いの場が存在する。プラネタリウムも見所のひとつだ。夜には本物の星が鮮やかに見られる環境(全国3位の星空認定)でありながら、プラネタリウムという室内で星を見させるとは、なかなか粋な計らいだ。山中の珍しいお城に、心をときめかせてしばし散策を。
-
徳山ダムまでには、このような長い橋が幾つも架かる。単調になりがちな景色には絶妙なアクセントとなる。
- お城はこの村の象徴ともいえる立派な佇まい。しかし、新しい建造物であることで、その価値は・・・。実はこのお城、実際には存在していなかった架空のお城なんだそうです。で、中には何があるかというと、そこがプラネタリウムだったのです。(T T)
周りには「河童の像」や「どんどん橋」(ロンドン橋のパロディ)など、センスを疑う珍しい見世物がいっぱい。一体何がしたいのか分からなくなるミステリースポットであることは間違いなさそうだ。 -
ニセモノ城でも、景色には溶け込んでいる。お金掛かってます。
- 藤橋城を出るとスグに徳山ダムに到着。
映画「ふるさと」の舞台にもなった、美しい景色が村の営みと共にダムの底に沈んだ。
近年、ダムに関しては批判的な意見が多い。八ッ場ダムの報道を見ると、この徳山の光景を思い浮かべる人も多いのではないだろうか。ダム本来の役割を他所に、観光地化されたダムに美しささえ感じてしまう。去り行く美しさ。それは、宛ら「ふるさと」という数々の想い出をダムに沈めたタイムカプセルのようだった。 -
「ふるさと」という言葉には、懐かしくも切ない想いを抱く。
- 四季折々の景色(さくら、紅葉)の美、そして一番のイベントは放水。放水時期は不定期で、この徳山ダム公式サイトにて随時発表されている。
さて、期待の新生マルハBCストリートの率直な感想だが、ガチガチの足を卒業したい人にオススメな仕様であるといえるだろう。そして、近年のマルハのノウハウが、詰った会心の作だと断言できる。柔らか過ぎず、硬過ぎず。しなやかな乗り味。
伊藤自動車には、車を鍛える"いい道"がある。いいモノを履きこなすには、そんな環境が大切であることを実感した。 -
この湖の底に、村の営みが存在していた。湖を臨み、目を瞑ると懐かしい「ふるさと」の想い出がよみがえって来るようだ。
-
価格:¥178,500取付・アライメント代込み
全高調製式・スプリング(F6kg/R4kg)・ダンパー本体フルキット・15段減衰調整式・公道から峠まで対応
-
価格:¥197,400取付・アライメント代込み
NBアッパーマウント式・全高調製式・スプリング(F8kg/R6kg)・ダンパー本体フルキット・15段クリック式減衰調整式・峠からサーキットまで対応